こんにちは。院長の中島です。
秋の楽しみといえば、
赤や黄色に色づく紅葉ですね。
紅葉をつける木々のなかでも
『ケヤキ』の紅葉には個体差があり、
赤、黄色、橙と、
3つの色を楽しむことができます。
同じケヤキでも色が違うのは、
遺伝によるものと言われています。
ケヤキは家づくりの際、
大黒柱に使われるほど丈夫な木ですが、
実は、お口の中にも
大黒柱のような歯があります。
今日は、子どものうちから大切にしたい
お口の大黒柱、「6歳臼歯」のお話です。
『6歳臼歯』とは、
6歳ごろに生える奥歯で、最初の永久歯。
この6歳臼歯が生えることには
とても重要な意味があります。
まず、強い咀しゃく力が備わることで
だ液の量が増えます。
だ液には食べものの消化と、
その吸収を助ける作用のほか、
お口の中をきれいに保って
むし歯や歯周病を予防するなど、
重要な役割を持ちます。
また、よく噛むことで
だ液の分泌量が増えます。
強い咀しゃく力を持つ6歳臼歯は
子どもの健やかな発育のためにも
大切な歯なのです。
さらに、6歳臼歯は、
他の永久歯が生えてくる際の
目印にもなります。
6歳臼歯はお口の健康維持や、
子どもの発育・発達にも影響することから、
まさに大黒柱のような存在と言えます。
大切な役割を持つ6歳臼歯ですが、
重要な弱点があります。
それは、むし歯になりやすいということ。
奥に生えてくる6歳臼歯は、
普通に歯みがきしていると
歯ブラシが届きません。
さらに、
生え始めは歯ぐきに覆われているため、
歯ぐきとの間に汚れが溜まりやすいのです。
そのうえ子どものころは、
乳歯と永久歯が
お口の中に混ざって生えているので、
非常に歯みがきがしにくい状態。
そのため、
むし歯になるリスクが格段に
上がってしまうのです。
また、先ほど述べたように、
6歳臼歯は歯並びや
かみ合わせの基本となる大黒柱です。
むし歯などで失ってしまうと
さまざまな悪影響を及ぼす可能性があるので、
しっかり守る必要があります。
6歳臼歯をむし歯にしないためには、
仕上げ磨きが大切です。
6歳といえば、小学校に入学し
自立を促す時期です。
しかし、まだ自分で完璧に
歯みがきすることは難しいので、
保護者が丁寧に磨いてあげましょう。
6歳臼歯は乳歯の奥から生えるので、
気がつかないこともあります。
6歳が近づいてきたら、
お口の中を注意深く観察し、
生えてくる6歳臼歯を
早めに発見してあげることが大切です。
適切に処置を行うためにも、
定期的に歯科医院で診てもらい、
経過観察をしていきましょう。
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